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南カリフォルニア在住の主婦。大好きなショッピングにまつわる話や日々のよもやま話をお伝えします。


by bentley90025

アメリカで湯の道・茶道教室

朝、子供をお教室に連れて行き、その足ですぐに一時間離れた場所へ
茶道のお稽古へと車を走らせました。

お茶のお稽古はいつも「お正座をして背中をぴーんと伸ばして、しーんと
した空気の中、眠気と闘うのも楽ではないな~」と出かけて行く事が
ためらわれるのだけれど、ここ2週間ほど子供の新しいお教室探しや
幼稚園との調整でお稽古をお休みしていたのでさすがに今日は
行かなくちゃと頑張る事にしました。

毎回、ちょっと面倒と思いながらも、一旦先生のお宅の門をくぐると
そこには日常と隔離された世界が存在しています。

普段は先生ご家族が普通に暮らしておられるお宅ですが、
お茶の席だけには別の空気が流れています。

お茶室に通されると、すぐに掛け軸と花器、活けられたお花を拝見しますが、
掛け軸には四季折々に合わせた、心にすーっとしみる書が静かに
鎮座しているようであり、活けられたお花も季節を客人に楽しんでもらいたい
との亭主の心配りが感じとられてとても嬉しいものです。

しゅ~っと蒸気の音をさせているお湯の入った鉄瓶、畳の上を舞うようにささっ~と
足袋が畳を這う音。着物さばきで着物が擦れる音。お湯が湯のみに注がれる何とも
言えない心癒される音。そしてお抹茶の香りがふわぁーっと立つお茶碗。
すべてが癒しの宝石箱のように心の中に染みていきます。

所作の全てにチェックが入り、腕が高すぎる、低すぎる、右足ではなく左足から、
指の間隔をもっと綺麗に考えてと。。本当に事細かく全ての動きにルールは
決められています。窮屈の極みであるとも言える「湯の道」、だけれどもお稽古に
行ってしまえば「やっぱり来てよかった」と思える、とても不思議な世界です。

お師匠さんである先生は50代の女性ですが、茶道歴35年だとか。。
先生のお点前はさすがなものがあります、動きの流れが何とも優雅!
あ~憧れちゃいます。
お抹茶がいただけない私の「おさ湯でお稽古できますか?」とのわがままな
問い合わせに「もちろんです、どうぞ」と入門を快諾してくだった方です。

いつまでたっても終わりが見えない、本当の意味での「生涯教育」ではいかと
思えるほど、習わなければならない事がたくさんあります。
また、茶道を習い始めると、着物、華道、陶器、書道と和の文化全般に
興味が出て来ます。ゆっくりのんびりとおばあさんになるまで続けて
いければいいなと思います。

アメリカで湯の道・茶道教室_f0231891_13791.jpg


中学生の時には母に半ば強制的に行かされていた茶道のお稽古。
当時は窮屈な茶道の世界がどうにも好きになる事ができず、
途中であっけなくやめてしまったけれど、今になってこのお稽古バックに
袱紗や懐紙、扇子を納める時に何となく心が躍る感覚を感じるのが
とても不思議です。

大切にしていきたい時間です。
by bentley90025 | 2010-04-16 13:45